2023-06-22有価証券報告書 株式会社日本政策金融公庫

企業概要

当公庫及び当公庫の関係会社は、2023年3月31日現在、当公庫及び関連会社1社から構成されており、一般の金融機関が行う金融を補完し、国民一般、中小企業者及び農林水産業者の資金調達を支援するための金融の機能を提供しています。

各事業の内容と状況

当公庫は、以下の主な事業を運営しています:

• 国民生活事業: 小口事業資金、小口教育資金、生活衛生関係営業のための資金などを提供。
• 農林水産事業: 農林漁業者や食品製造業者に長期かつ低利の資金を供給。
• 中小企業事業: 中小企業者向けに融資、証券化支援保証、信用保険などを提供。
• 危機対応等円滑化業務: 危機発生時の資金供給を促進。

従業員について

2023年3月31日現在の従業員数は以下の通りです:

従業員数（人）	従業員数（臨時含む）	平均年齢（歳）	平均勤続年数（年）	平均年間給与（千円）
7,288	1,593	41.8	18.9	8,466

関連企業

主要な関連企業として以下が挙げられます:

名称	住所	資本金（百万円）	主要な事業の内容	議決権の所有割合（％）
アグリビジネス投資育成株式会社	東京都千代田区	6,070	農林漁業法人等に対する投資育成業等	41.68%

業績

項目	2022年3月期	2023年3月期	前期比（%）
経常収益（億円）	4,369	4,169	-4.57%
当期純損失（億円）	3,875	2,687	+30.68%

各指標の増減について

収益の減少は、コロナ禍や物価高等の影響を受けた貸倒引当金繰入額の増加などが主な要因となっています。一方で、金融機関との連携強化やセーフティネット機能の発揮により、支持する企業の持続可能な成長に貢献しています。

リスクについて

主要なリスクとしては、日本国政府の政策や経済・金融環境の変動、大規模自然災害や経済危機などが挙げられます。特に、新型コロナウイルス感染症に伴う貸付金残高の増加により、引き続き与信関係費用が増加する可能性が指摘されています。

まとめ

日本政策金融公庫の2023年3月期の業績は、コロナ禍や物価高騰の影響を受けたものの、金融機関との連携強化やセーフティネット機能の発揮により、支援を受けた企業の安定的な成長に貢献しました。現状の経済環境は厳しいものの、政策金融機関として、今後も適切な金融支援を提供し続けることが期待されます。