株式会社SANKO MARKETING FOODSの業績を有価証券報告書から分析2024-09-27

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR
PER(株価収益率)
ROA(総資産利益率) -31.70 -29.79
ROE(自己資本利益率) -79.5 -169.30 -204.0
売上高利益率 -11.0 -7.59
純利益 -784百万円 -711百万円
売上高 2,410百万円 7,119百万円 9,328百万円 31.0
純資産 50百万円 375百万円 327百万円 -12.8
総資産 2,311百万円 2,473百万円 2,383百万円 -3.6

株価の割安性:割安

この企業のPERおよびPBRの具体的な値は提供されていませんが、業績データから判断すると、株価は割安と見られます。特に、ROEが-204.0%ROAが-29.79%と非常に低い数値を示しており、企業の収益性が低いことが明らかです。また、売上高利益率も-7.59%とマイナスであり、純利益も赤字が続いています。これらの要因から、投資家は企業の将来性に対して懐疑的であり、株価が低迷している可能性があります。したがって、PERやPBRが市場平均を下回る可能性が高く、割安と判断されます。

収益性:低い

当期のROEは-204.0%、ROAは-29.79%、売上高利益率は-7.59%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、ROEとROAはそれぞれ10%と5%を目安にすると収益性は低いと判断できます。売上高利益率もマイナスであり、収益性が低いことを示しています。

収益性が低い要因として、以下の点が考えられます。まず、売上高は増加しているものの、経常損失や純損失が続いており、コスト管理や利益確保が課題となっています。特に、原材料価格や人件費、光熱費の高騰がコストを押し上げていることが影響しています。また、水産事業のサプライチェーン構築や新規出店などの投資が収益に結びついていないことも要因と考えられます。

これらの要因を踏まえ、収益性の向上には、コスト管理の強化や高収益案件の獲得が必要です。また、既存事業のブラッシュアップや新業態の開発を通じて、収益基盤の強化を図ることが求められます。

業績のトレンド:不調

この企業の業績トレンドは「不調」と判断されます。売上高は前期比31%増加し、9,328百万円に達していますが、純利益は依然として赤字であり、前期の-784百万円から当期の-711百万円と改善は見られるものの、依然として大きな損失を抱えています。ROEも-204.0%と非常に低く、自己資本利益率の大幅な低下が見られます。

要因としては、原材料価格や人件費、光熱費の高騰がコストを押し上げていることが挙げられます。また、福島第一原発のALPS処理水問題による水産物の輸出制限や全国的な漁獲量の減少が水産事業の回復を妨げています。さらに、営業活動によるキャッシュ・フローが大幅なマイナスであり、資金繰りの厳しさも業績に影響を与えています。

株式会社SANKO MARKETING FOODSの概要や事業内容など

企業名 株式会社SANKO MARKETING FOODS
URL https://www.sankofoods.com/
業種 小売業
決算日 6月30日

企業概要

当社グループは、首都圏を中心に飲食事業を展開しており、串焼きと煮込みが名物の大衆酒場「アカマル屋」や、肉問屋直送の厚切り肉が名物の「焼肉万里」などの業態を柱としています。また、消費者に最も近い飲食店舗の運営者としての経験を活かし、「水産の6次産業化」を推進しています。主要な経営指標としては、2024年6月期の売上高は93億28百万円で、前年同期比31.0%増加しましたが、経常損失は6億83百万円、親会社株主に帰属する当期純損失は7億11百万円となりました。従業員数は237名で、臨時雇用者数は596名です。企業理念として「価値ある食文化の提案」を掲げ、持続的な成長と企業価値の拡大を目指しています。

事業内容

当社グループの事業は、飲食事業と水産事業を中心に展開しています。飲食事業では、「アカマル屋」や「焼肉万里」などの業態を運営し、幅広い顧客層に対応するメニューを提供しています。また、官公庁を中心とする飲食施設の運営受託も行っています。水産事業では、「水産の6次産業化」を推進し、漁船から豊洲市場、飲食店舗までのサプライチェーンを構築しています。具体的には、漁業者からの鮮魚を全量買取りし、飲食店舗で提供する取り組みを行っています。さらに、鮮魚店「漁港産直 積極魚食『サカナタベタイ』」や、エンターテイメント型マグロ解体ショーを行う店舗も展開しています。これらの取り組みにより、地域ビジネスの創出と水産資源の最大化を図り、持続可能な成長を目指しています。