株式会社タウンニュース社の業績を有価証券報告書から分析2024-09-26

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 4.46 0.87 0.88 0.3
PER(株価収益率) 30.20 12.19 7.19 8.89 8.60 -3.4
ROA(総資産利益率) 1.79 4.59 6.90 8.60 9.10 5.8
ROE(自己資本利益率) 2.09 5.40 8.19 10.39 10.80 3.8
売上高利益率 2.59 6.59 9.60 11.60 13.19 13.8
純利益 72百万円 193百万円 311百万円 430百万円 493百万円 14.6
売上高 2,810百万円 2,943百万円 3,249百万円 3,693百万円 3,736百万円 1.2
純資産 501百万円 4,352百万円 4,800百万円 10.3
総資産 3,906百万円 4,180百万円 4,539百万円 4,977百万円 5,441百万円 9.3

株価の割安性:割安

この企業は、PERが8.60倍PBRが0.88倍と市場平均を下回っており、割安と判断されます。割安の要因としては、売上高や純利益の増加、ROEやROAの改善が見られる一方で、紙媒体の広告収入に依存していることや、デジタルメディアの競争激化、紙代の高騰などのリスクが存在することが挙げられます。これらの要因が投資家の評価を抑制し、株価が割安にとどまっていると考えられます。

収益性:高い

当期のROEは10.8%、ROAは9.1%、売上高利益率は13.19%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、収益性は高いと判断できます。ROEは10%を超え、ROAも5%を大きく上回っており、売上高利益率も13.19%と非常に高い水準です。

収益性が高い要因として、以下の点が挙げられます。まず、売上高が前年同期比1.2%増加し、過去最高を更新しています。特に、地域密着型の広告事業が堅調に推移しており、デジタルメディアとのシナジー効果も収益性向上に寄与しています。また、紙面原材料費の高騰にもかかわらず、売上原価の適正化や諸経費の節減に努めた結果、営業利益や経常利益も増加しています。これらの戦略的取り組みが、収益性の高さを支えています。

業績のトレンド:好調

この企業の業績トレンドは「好調」と判断されます。売上高は前期比1.2%増加し、3,736百万円に達しています。純利益は前期比14.6%増加し、492百万円となり、ROAやROEもそれぞれ5.8%と3.8%の増加を見せています。特に、売上高利益率が13.8%増加し、利益率の向上が顕著です。

要因としては、地域密着型の広告販売戦略が成功していることが挙げられます。特に、紙面発行事業において地域のニュースや話題性の高い紙面を提供し、他のメディアとの差別化を図っていることが大きく寄与しています。また、デジタルメディアの活用や新たな広告需要の開拓も業績向上に貢献しています。さらに、コスト管理の徹底や効率的な経営戦略も、利益率の向上に寄与していると考えられます。

株式会社タウンニュース社の概要や事業内容など

企業名 株式会社タウンニュース社
URL https://www.townnews.co.jp/
業種 サービス業
決算日 6月30日

企業概要

当社は、タウンニュースを発行し、その広告枠の販売を主業務とする企業です。 タウンニュースは購読料のかからない地域情報紙(フリーペーパー)であり、地域の政治、経済、社会、文化、スポーツ等の身近な情報を提供しています。発行エリアは神奈川県内全域と東京都町田市、八王子市、多摩市にわたり、計39地区39版を発行しています。紙面の印刷は仕入印刷業者に委託し、折込配送委託業者を通じて各家庭や事業所に配布しています。また、2010年からは「Web版タウンニュース」の広告販売を開始し、デジタルメディアとの連携も進めています。さらに、政治家データベース「政治の村」やご近所情報サイト「RareA(レアリア)」などのサービスも展開しています。当社の経営方針は、地域に密着した広告とコミュニケーションを確立し、地域社会に貢献することです。 2024年6月末時点で従業員数は198人(平均臨時雇用者数55人)であり、平均年齢は40歳、平均勤続年数は14年、平均年間給与は6,377,892円です。

事業内容

当社の主力事業は、タウンニュースの発行とその広告枠の販売です。 タウンニュースは購読料のかからない地域情報紙で、地域の政治、経済、社会、文化、スポーツ等の情報を提供しています。紙面の広告枠をクライアントに直接販売するほか、広告代理店を通じても販売しています。発行エリアは神奈川県内全域と東京都町田市、八王子市、多摩市にわたり、計39地区39版を発行しています。紙面の印刷は仕入印刷業者に委託し、折込配送委託業者を通じて各家庭や事業所に配布しています。また、2010年からは「Web版タウンニュース」の広告販売を開始し、デジタルメディアとの連携も進めています。さらに、政治家データベース「政治の村」やご近所情報サイト「RareA(レアリア)」などのサービスも展開しています。当社は、地域の広告需要の多様化とクロスメディア化に対応し、紙面以外の広告需要の開拓・創出にも注力しています。 また、地域プロデュース事業やPPP(公民連携)事業の展開も進めており、地域社会の持続可能な発展に貢献することを目指しています。