ウェルネット株式会社の業績を有価証券報告書から分析2024-09-26

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 13.15 1.45 1.49 3.1
PER(株価収益率) 26.5 25.20 16.5 17.89 15.0 -16.2
ROA(総資産利益率) 2.5 1.89 2.29 2.59 3.09 19.2
ROE(自己資本利益率) 6.90 5.59 7.40 8.39 10.30 22.6
売上高利益率 5.30 4.5 5.90 6.69 8.30 23.9
純利益 494百万円 394百万円 532百万円 636百万円 837百万円 31.7
売上高 9,380百万円 8,842百万円 8,950百万円 9,424百万円 10,132百万円 7.5
純資産 668百万円 7,827百万円 8,379百万円 7.1
総資産 20,075百万円 21,257百万円 23,643百万円 24,892百万円 27,141百万円 9.0

株価の割安性:平均的

この企業のPERは15.0倍、PBRは1.49倍であり、いずれも市場平均に近い値を示しています。したがって、株価は平均的と判断されます。要因として、企業の業績が安定して成長していることが挙げられます。具体的には、売上高が7.5%増加し、純利益も31.7%増加しています。また、ROEやROAも改善しており、収益性が向上しています。これらの要素が投資家からの評価を高め、株価が市場平均に近い水準で推移していると考えられます。

収益性:高い

当期のROEは10.30%、ROAは3.09%、売上高利益率は8.30%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、ROEは10%を超えており、収益性は高いと判断できます。ROAは5%を下回っていますが、売上高利益率が8.30%と高い水準にあります。

収益性が高い要因として、以下の点が挙げられます。まず、売上高が前期比7.5%増加し、純利益も31.7%増加しています。特に、決済・認証事業の成長が顕著であり、マルチペイメントサービスや送金サービスの利用が拡大しています。また、クラウドサービスの拡充や新規サービスの導入が収益性向上に寄与しています。さらに、コスト管理の徹底と効率的な運用が利益率の向上に繋がっています。

業績のトレンド:好調

この企業の業績トレンドは好調と判断できます。売上高は前期比7.5%増加し、10,132百万円に達しています。純利益は31.7%増加し、837百万円となっています。ROAやROEもそれぞれ19.2%と22.6%の増加を見せており、総資産利益率や自己資本利益率の向上が顕著です。

要因としては、「ペーパーレス化」「キャッシュレス化」の推進が挙げられます。特に、スマホ決済「支払秘書」や交通事業者向けクラウドサービス「バスもり!」の普及が業績に大きく寄与しています。また、非対面決済「マルチペイメントサービス・送金サービス」の利用拡大も成長を支えています。これらの施策により、企業は高付加価値サービスの提供を実現し、収益性を向上させています。

ウェルネット株式会社の概要や事業内容など

企業名 ウェルネット株式会社
URL https://www.wellnet.co.jp/
業種 サービス業
決算日 6月30日

企業概要

当社は、事業者と消費者を結ぶ決済サービスの提供を中心とした決済・認証事業を行っております。主要なサービスとして、請求書・払込取扱票を用いたビリングサービス、電子請求書を用いたE-ビリングサービス、事業者から顧客への送金を効率的に行う送金サービス、決済システムのSaaSサービスや情報処理システムの開発を行うその他サービスがあります。これらのサービスは、提携しているコンビニエンスストアで24時間365日の決済が可能であり、事業者はシステム開発に係る経費と時間を大幅に軽減できます。また、当社が頂く手数料は固定制と従量制で構成されており、事業者の初期投資の低減を実現しています。従業員数は128名(2024年6月30日現在)で、平均年齢は36.7歳、平均勤続年数は7.9年、平均年間給与は5,117,020円です。

事業内容

当社の事業内容は以下の通りです:

①ビリングサービス
– 収納代行サービス:バーコード付払込取扱票付請求書を発行し、コンビニなどでの代金回収を代行。
– 発行代行サービス:バーコード付払込取扱票付請求書の印刷・封入・郵送を代行し、入金確認及び入金消込を行う。

②E-ビリングサービス
– ウェルネットサーバーとコンビニのKIOSK端末、POSレジ、ATM、ネットバンキングなどと接続し、クレジットカードや電子マネーを利用して決済を行う。

③ネットDE受取サービス
– 事業者から顧客への振込をインターネットを利用して効率的に行う。

④コンビニ現金受取サービス
– 事業者から顧客への送金をコンビニ店頭で現金で受け取ることができる。

⑤支払秘書
– スマートフォンアプリを活用し、コンビニや銀行ATMへ行くことなくその場で各種支払いを完了させるサーバー型電子マネーサービス。

⑥バスもり!
– スマートフォンアプリを利用してバス便の予約・購入ができるサービス。

⑦その他サービス
– 特定の事業者向けにカスタマイズしたマルチペイメントサービスの提供や、紙のチケットの発券、電子チケットの認証ソリューション、プリペイドカードのオンライン販売、検定試験や大学受験などの各種申込サービスを行っています。

これらのサービスを通じて、当社は事業者のDX化を支援し、ペーパーレス化・キャッシュレス化を推進しています。