株式会社WOLVES HANDの業績を有価証券報告書から分析2024-09-26

相対年度 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名        
PBR 3.60
PER(株価収益率) 13.63
ROA(総資産利益率) 9.30 9.69 4.3
ROE(自己資本利益率) 37.09 39.90 30.70 -23.1
売上高利益率 10.89 11.19 2.8
純利益 506百万円 558百万円 10.3
売上高 4,295百万円 4,651百万円 4,991百万円 7.3
純資産 90百万円 1,520百万円 2,114百万円 39.1
総資産 4,693百万円 5,452百万円 5,784百万円 6.1

株価の割安性:割高

この企業のPERは13.63倍で市場平均の15倍を下回っており、割安と見なされる可能性があります。しかし、PBRが3.60倍と市場平均の1倍を大きく上回っているため、総合的には割高と判断されます。割高の要因としては、動物病院事業の拡大や高度医療の提供、M&Aによる事業承継の積極的な推進、そして高いROE(30.70%)が挙げられます。これらの要素が投資家からの評価を高め、株価上昇につながっていると考えられます。

収益性:高い

当期のROEは30.7%、ROAは9.69%、売上高利益率は11.19%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、収益性は高いと判断できます。ROEは10%を大きく上回り、ROAも5%を超えており、売上高利益率も11.19%と非常に健全な水準です。

収益性が高い要因として、以下の点が挙げられます。まず、売上高が前期比7.3%増加しており、動物病院運営事業が売上の大部分を占めていることが大きな要因です。また、動物病院のグループ化やM&Aを通じた事業拡大が収益性向上に寄与しています。さらに、獣医師の確保と育成に注力し、診療件数の増加と獣医師1人当たりの売上高の維持が収益性を支えています。

業績のトレンド:好調

この企業の業績トレンドは好調と判断できます。売上高は前期比7.3%増加し、4,991百万円に達しています。純利益も10.3%増加し、558百万円となっています。ROAも4.3%増加し、9.69%に達しています。これらの数値は、企業が安定した成長を遂げていることを示しています。

要因としては、動物病院運営事業の拡大が大きく寄与しています。特に、関西、関東、九州・沖縄エリアでのセンター病院とサテライト病院のネットワークが強化され、診療件数が増加したことが売上高の増加に繋がっています。また、ペットサロン運営や動物病院向けソフトウエアの提供など、関連事業も堅調に推移していることが業績の好調を支えています。

株式会社WOLVES HANDの概要や事業内容など

企業名 株式会社WOLVES HAND
URL https://wolveshand.jp/
業種 nan
決算日 6月30日

企業概要

当社の代表取締役CEOである北井正志は、2000年1月に大阪市西区南堀江にて「きたい動物病院」を開院し、その後、株式会社大冬希、株式会社Vパワーを設立し動物病院事業を拡大してきました。2018年には動物病院のグループ化を進めていたJVCC株式会社グループ及びJ-STAR株式会社より統合の提案を受け、2019年4月に株式会社WOLVES Hand(現:当社)を設立し、株式会社大冬希及び株式会社Vパワー並びにJVCCグループ各社を順次子会社化しました。2019年5月には株式会社大冬希及び株式会社Vパワーの株式を取得し、続く2019年6月には株式会社ベイサイドアニマルクリニックの株式100%を取得、その後、各社を吸収合併しました。また、2019年10月にはJVCCグループを吸収合併し、2020年1月にはJVCC動物病院グループ株式会社を吸収合併しました。当社は、これらの経営統合を進めながら、2019年8月には本社を大阪市西区に移転し、ペットサロンの運営、動物病院向けソフトウエアの提供、獣医療教育セミナーの配信、医療用機械器具の製造・販売など事業を拡大させてきました。

事業内容

当社グループは、動物病院及びペットサロンの運営、動物病院向けソフトウエアの提供、獣医療教育セミナーの配信及び医療用機械器具の製造・販売を主な事業として取り組んでいます。動物医療業界においては、人口減少や動物愛護法の規制強化などを背景に、犬・猫の飼育頭数が減少傾向にある一方で、ペット寿命の長期化や「ペット=家族」という価値観の醸成により、ペットに対する医療費支出は増加傾向にあります。当社グループでは、身近なケアからCTやMRIを用いた高度医療まで、幅広いニーズに応える動物医療を提供しています。動物病院運営は当社グループ売上の80%以上を占め、関西、関東、九州・沖縄エリアにおいてセンター病院とサテライト病院を配置し、年間診療件数は355,003件に達しています。ペットサロン運営では、トリミングやペットホテルのサービスを提供し、動物病院向けソフトウエア「わん太郎」の開発・販売も行っています。さらに、獣医療教育セミナーの配信や医療用機械器具の製造・販売も手掛けており、これらの事業を通じて動物医療の発展に貢献しています。