ファーマライズホールディングス株式会社の業績を有価証券報告書から分析2024-08-30

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 0.85
PER(株価収益率) 10.80 16.89 15.19 17.20
ROA(総資産利益率) 1.5 -1.20 -180.0
ROE(自己資本利益率) 10.5 7.30 7.19 5.09 -5.09 -200.0
売上高利益率 0.69 -0.60 -185.7
純利益 347百万円 -342百万円 -198.6
売上高 51,030百万円 52,324百万円 51,608百万円 52,030百万円 54,466百万円 4.7
純資産 1,274百万円 6,987百万円 7,442百万円 6.5
総資産 25,206百万円 24,724百万円 23,746百万円 23,421百万円 29,486百万円 25.9

株価の割安性:割安

この企業のPERは前期17.20倍で市場平均を上回っていますが、PBRは0.85倍と市場平均を下回り、割安と判断されます。割安の要因としては、当期の純利益が-342百万円と赤字に転じたこと、ROEが-5.09%と低下したこと、ROAも-1.20%とマイナスに転じたことが挙げられます。これらの要素が投資家からの評価を下げ、株価の割安感を生んでいると考えられます。

収益性:低い

当期のROEは-5.09%、ROAは-1.20%、売上高利益率は-0.60%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、ROEとROAはそれぞれ10%と5%を目安にすると収益性は低いと判断できます。売上高利益率もマイナスであり、収益性が低いことを示しています。

収益性が低い要因として、以下の点が考えられます。まず、純利益が-342百万円と大幅な赤字に転じており、これがROEやROAの低下に直結しています。また、売上高は前期比4.7%増加しているものの、利益面では薬価改定や仕入環境の変動、消費税処理の修正などが影響し、営業利益や経常利益が大幅に減少しています。さらに、積極的なM&Aや新規出店による販管費の増加も利益を圧迫しています。

業績のトレンド:不調

この企業の業績トレンドは「不調」と判断されます。売上高は前期比4.7%増加し、54,466百万円に達していますが、純利益は-342百万円と大幅な赤字に転落しています。ROAやROEも大幅に低下しており、特にROEは前期の5.09%から当期の-5.09%に急落しています。また、売上高利益率も-0.60%と前期の0.69%から大幅に悪化しています。

要因としては、積極的なM&Aの推進や医療用医薬品の仕入環境の変動、子会社間取引に伴う消費税処理の修正が挙げられます。これにより、営業利益や経常利益が大幅に減少し、純利益も赤字に転落しました。また、のれんの増加や長期借入金の増加も財務負担を増加させています。

ファーマライズホールディングス株式会社の概要や事業内容など

企業名 ファーマライズホールディングス株式会社
URL https://www.pharmarise.com/
業種 小売業
決算日 5月31日

企業概要

ファーマライズホールディングス株式会社は、平成21年6月1日に新設型会社分割を行い、調剤薬局事業を新設子会社のファーマライズ株式会社が承継することで、持株会社となりました。現在、同社グループは持株会社であるファーマライズホールディングス株式会社を中心に、連結子会社15社で構成されています。主要な連結子会社には、ファーマライズ株式会社、株式会社ケミスト、株式会社ヘルシーワーク、株式会社サン・メディカル、北海道ファーマライズ株式会社、三協医療薬品株式会社、有限会社ミット、株式会社佐々浪ファーマシー、GOOD AID株式会社、まちほけ株式会社などがあります。これらの子会社は主に調剤薬局事業を展開しており、医療機関の発行する処方せんに基づき一般患者に医薬品の調剤を行っています。また、ファーマライズホールディングス株式会社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断しています。

事業内容

ファーマライズホールディングス株式会社の事業内容は多岐にわたります。主力の調剤薬局事業は、ファーマライズ株式会社、株式会社ケミスト、株式会社ヘルシーワーク、株式会社サン・メディカル、北海道ファーマライズ株式会社、三協医療薬品株式会社、有限会社ミット、株式会社佐々浪ファーマシー、GOOD AID株式会社、まちほけ株式会社が担当し、医療機関の発行する処方せんに基づき一般患者に医薬品の調剤を行っています。物販事業では、ファーマライズ株式会社が化粧品等の販売、コンビニエンスストアやドラッグストアの運営を行っています。医学資料保管・管理事業は、株式会社寿データバンクが手掛け、紙カルテやレントゲンフィルム等の保管・管理を行っています。医療モール経営事業は、ファーマライズ株式会社がJR札幌駅内の「JRタワーオフィスプラザさっぽろ」で運営している医療モールに係る事業です。その他の事業としては、株式会社ミュートスが製薬企業等向けのシステムインテグレーション事業、株式会社メディカルフロントが医療関連ITソリューション事業、株式会社レイケアセンターが人材派遣事業、株式会社ウィークが有料職業紹介事業を行っています。これらの事業は、調剤薬局事業とのシナジーを生かし、収益機会の拡大に向けて取り組んでいます。