続 名画を見る眼 (岩波新書 青版 E-65)
- 『名画を見る眼』の続篇として、モネ以降の近代絵画を題材から背景まで多角的に紹介。印象派から抽象絵画まで、豊かな美術の世界へといざなう一冊。
- 近代絵画の歴史や思想を背景に、印象派・後期印象派、素朴派、立体派、表現主義まで幅広く解説。技法や表現の魅力を学び、美術鑑賞の一歩を踏み出す読者に最適。
- 印象派以降の名画の鑑賞ガイドとして多くの人から支持されている一冊
- 著者独自の視点で画家や作品の特徴を掘り下げ、読み応えのある内容
- 一方で、フランス系の画家が多く取り上げられる点など偏りを指摘する声もある
- この本の意図やメリット・デメリットを理解し、自分に合うかどうか検討するのが重要
続 名画を見る眼 (岩波新書 青版 E-65)について
『続 名画を見る眼』は、『名画を見る眼』の続編として出版された一冊です。近代絵画の始まりとなるモネなどの印象派から後期印象派、さらには抽象絵画へ移行する時代の作品を取り上げ、題材や技術、歴史的・思想的背景を丁寧に解説しています。
印象派のモネやルノワール、セザンヌなどはもちろん、ゴッホ、ムンク、マティス、ピカソ、カンディンスキー、モンドリアンといった代表的な画家が登場し、それぞれの作品の特徴と魅力を著者の視点とともに知ることができるのがポイントです。
元々は『名画を見る眼』という西洋絵画鑑賞の基本ガイドブックが読者に高く評価され、より近代に特化した内容を補完する本として発売されました。本書でも、豊富なエピソードや背景知識が散りばめられており、美術館に行く前の予習や、鑑賞後の振り返りにも便利と評判です。
しかし、新書形式であるために図版が白黒の箇所が多く、色彩を重視する近代絵画の魅力を十分に伝えきれない面もあります。カラー図版ではないことが惜しまれるという声も上がっています。
続 名画を見る眼 (岩波新書 青版 E-65)のポジティブな意見や口コミについて
- 印象派や後期印象派など、人気画家の作品が多く取り上げられ、親しみやすい
- 画家ごとの表現の変遷がわかりやすく、美術の流れを俯瞰するのに役立つ
- 名画鑑賞のヒントを得られ、抽象画なども理解できるようになる
- 「モネとルノワールの違い」「セザンヌやマティスが注力した形や色彩へのこだわり」などが興味深い
ポジティブな口コミを見てみると、やはり印象派以降の人気ある画家がサンプルとして選ばれているため、内容が身近に感じられる読者が多いようです。「絵画は感性で楽しむものだと思っていたが、歴史的背景や画家の意図を知るとより理解が深まる」という意見も多く、読み物としても大いに評価されています。
さらに、印象派の「色彩と光へのこだわり」、セザンヌやピカソなどが取り組んだ「形態の追求」なども、具体的な作品名とともに紹介されているため、実際の作品を観るときの入り口として最適です。「ただ解説だけでなく、各画家の生涯や時代背景を踏まえているので、わかりやすく奥が深い」との声も目立ちます。
続 名画を見る眼 (岩波新書 青版 E-65)のやばい噂や悪い評判・口コミについて
- 取り上げられている画家がフランス系に偏っているという批判
- カラー図版が少ない(主に白黒)ため、作品の真価を伝えにくい
- 古典・ルネサンス期や他国の画家があまり扱われていない
本書についてネガティブな声として挙げられるのが、「フランス系画家への偏りが強い」という点です。著者による作品の選択基準が、あくまで近代絵画の流れを追ううえでフランスを中心に据えたものであるため、イタリアやドイツなど、他国の画家があまり紹介されていません。
また、新書サイズかつ白黒の図版が中心であることから、「色彩に重点が置かれるはずの近代絵画を楽しむにはやや物足りない」とする批判も散見されます。こうした声から「もっと幅広く取り上げてほしかった」という要望が出ており、すでに古典から通して海外の美術館を巡ってきた人にとっては物足りない部分があるようです。
しかしながら、これらはあくまでも「より多様な作品を見たい」「カラーで見たい」という要望に基づく批判であり、執筆内容自体のクオリティを大きく否定するものではありません。著者の専門分野との兼ね合いで、どうしてもフランスの画家の比率が高くなりがちだという見方もできます。
続 名画を見る眼 (岩波新書 青版 E-65)はどんな人におすすめ?
- 初めて印象派以降の近代絵画に触れる人
- 有名画家が生きた時代背景や制作意図を知りたい人
- 西洋美術の基礎を手軽な新書スタイルで学びたい人
- より深く画家を研究するための入門書やガイドブックが欲しい人
本書は、「印象派や近代絵画を学んでみたいが、専門書を買うのはハードルが高い」と感じている方に特におすすめできる新書です。前作『名画を見る眼』で16世紀から19世紀からの画家を取り上げていたので、それに続く近代絵画編としてセットで読むことで理解が一層深まります。
ただし、すでに多くの画家を知っており、さらに幅広い国や時代の作品を包括的に学びたい人にとっては物足りないかもしれません。白黒図版の多さもあり、作品の色彩をチェックしたい方は、別途カラーの画集や美術館の実物を見るなどの工夫が求められます。
まとめ
『続 名画を見る眼 (岩波新書 青版 E-65)』は、印象派から抽象絵画までの近代の流れを幅広く学べる新書です。ポジティブな評価としては、名作の魅力を丁寧に解説している点や、画家の生涯・背景を交えながら楽しめるという意見が多く、中でも印象派からキュビスム、抽象画へ続く流れは大変わかりやすいと評判です。
一方で、フランス系の画家が多く取り上げられている点や白黒図版による限界などは批判されており、人によっては「内容が偏っている」と感じることもあるようです。
とはいえ、それらを踏まえてなお「近代絵画を手軽な価格帯の新書で勉強できる」ことは大きな魅力です。特に印象派好きな方が読むならば十分に価値があるでしょう。
総合的に見ると、自分の興味のある画家ができたり、美術館での鑑賞がさらに面白くなったりと、多くの学びが得られる一冊です。もし気になる方は、レビューを参考にしながら手に取ってみてはいかがでしょうか。
続 名画を見る眼 (岩波新書 青版 E-65)
- 『名画を見る眼』の続篇として、モネ以降の近代絵画を題材から背景まで多角的に紹介。印象派から抽象絵画まで、豊かな美術の世界へといざなう一冊。
- 近代絵画の歴史や思想を背景に、印象派・後期印象派、素朴派、立体派、表現主義まで幅広く解説。技法や表現の魅力を学び、美術鑑賞の一歩を踏み出す読者に最適。
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