レオナルド・ダ・ヴィンチ 下
- ビル・ゲイツが絶賛した決定版。7200枚に及ぶ自筆ノートを手がかりに、ダ・ヴィンチの科学と芸術の巨匠としての顔を鮮やかに描き出す伝記。
- 下巻では「最後の晩餐」や「モナリザ」の秘密、ミケランジェロとの対峙など深層に迫る。没後500年、今こそ解き明かされるダ・ヴィンチの真髄が満載の至高の一冊。
- レオナルド・ダ・ヴィンチ 下巻は、レオナルドの絵画だけでなく科学・工学・解剖学など幅広い分野への情熱を紐解く大作
- ポジティブな評判としては、ダ・ヴィンチの手稿に基づく多面的な人生像や、画業に込められた背景の解説が高く評価されている
- 一方で学術的すぎる、あるいは各作品の解説が充分ではない、といったネガティブな意見も存在
- 総じて、美術史やルネサンス期の文化、レオナルドの研究に関心のある人におすすめだが、ストーリー性を求める読者には少し硬派に感じられるかもしれない
レオナルド・ダ・ヴィンチ 下 について
本書『レオナルド・ダ・ヴィンチ 下』は、ウォルター・アイザックソンによる評伝作品の後編にあたります。ダ・ヴィンチの絵画だけでなく、解剖学・軍事技術・建築・音や光の伝わり方など、多彩なトピックをダ・ヴィンチが遺した自筆ノートから読み解き、その天才性と生涯に迫る内容です。
上巻に続き、下巻では「最後の晩餐」「モナリザ」など代表的な名画に秘められた謎の解説はもちろん、軍事技術を志し暴君チェーザレ・ボルジアに仕えたエピソードや、心臓や血流に関する研究が数百年先を行く秀逸な観察だったことなどが詳細に取り上げられています。
こうしたストイックな研究姿勢に加え、ミケランジェロとの対立や各地でのパトロンの遍歴など、歴史小説さながらのドラマ性も読みごたえがあります。とくに、手稿から浮かび上がるレオナルドの多才ぶりと、さまざまな分野の先駆者であった彼の実像に迫る点が、この下巻の大きな魅力と言えるでしょう。
レオナルド・ダ・ヴィンチ 下 のポジティブな意見や口コミについて
- ダ・ヴィンチの「モナリザ」に込められた視覚のトリックなどを丁寧に解説しており、あらためて名作を観賞するときの理解が深まる
- 解剖学や建築、軍事技術など多領域にわたるダ・ヴィンチの好奇心と研究過程を、豊富な引用で理解できる
- 歴史上の人物とのやりとりも脚色なく描かれ、当時のヨーロッパの政治・文化が味わえる
実際の読者からは、「上巻に続き、レオナルドの研究者としての側面がより詳しく知れた」という感想が多く寄せられています。なかでも、ミラノやフィレンツェ、ローマ、フランスなど度重なる拠点移動を経て、さまざまな分野のパトロンに仕えながら研究にのめり込んでいく姿が好評です。
特に「モナリザ」の微笑については、光や影の扱い方、そして網膜の構造を理解していたからこそ描けた芸術表現だという著者の考察に、知的な刺激を受けたとの意見が目立ちます。こうした科学的知識と芸術の融合こそが、ダ・ヴィンチを唯一無二の天才たらしめたと、多くの読者が賛同しています。
レオナルド・ダ・ヴィンチ 下 のやばい噂や悪い評判・口コミについて
- 学術性が高く、ストーリー性よりも事実検証を淡々と追う展開が続くため、エンタメ性を求める読者には物足りない
- ダ・ヴィンチと錬金術の関わりなど、一部のテーマについては触れられず、期待外れだったという声も
- 特定の作品解説が素人レベル、または不正確と感じた人もいる
実際のレビューを見ると、「Leonardo da Vinci, Son of the Supreme Mother」にある研究内容と比較して物足りなかった、特に錬金術との関連がほとんど語られていないという用途特化型の不満がいくつか見受けられます。
また、「岩窟の聖母」に関する著者の視点が誤りではないかという厳しい意見や、思い込みが先行しているのではないか、との苛烈なレビューもありました。15世紀イタリアの宗教事情にもとづく奥深い解釈を期待していた専門家や、細部にわたる高度な図像学分析を求める読者には、やや不十分と感じられたようです。
とはいえ、これらの否定的な意見はあくまで専門知識や特定分野への強い興味を持つ読者が中心であり、歴史解説や人物像の再発見を楽しむレベルでは、一般的には充分な内容と言えるでしょう。
レオナルド・ダ・ヴィンチ 下 はどんな人におすすめ？
- ダ・ヴィンチの総合的な人物像や、絵画以外の研究にも興味がある方
- 「モナリザ」「最後の晩餐」など名画に秘められた技法や歴史背景を深く知りたい方
- 軍事技術や解剖学など、ルネサンス期の科学史・技術史をのぞいてみたい方
もし、エンターテインメント性を期待して「小説や物語として楽しみたい」という思いが強いのであれば、やや学術寄りの記述が多いので注意が必要です。
一方、美術史やルネサンスの文化、あるいは偉人の評伝をしっかりと精読したい方には、大変刺激的な一冊になるでしょう。ダ・ヴィンチの思考や生き方そのものに興味を持つ読者にとっては、全7200枚の手稿を丹念に紐解くこの本のアプローチは、充実した学びをもたらしてくれるはずです。
まとめ
『レオナルド・ダ・ヴィンチ 下』は、ダ・ヴィンチが遺した自筆ノートをもとに、人物像と作品との深い結びつきを解明していく評伝の下巻です。
ポジティブな評価としては、「モナリザ」の視覚効果のからくりや、解剖学の先進性、ボルジアとの軍事技術開発など、多岐にわたるダ・ヴィンチの活動を知る喜びが挙げられます。それらは美術鑑賞の枠を超え、いわゆる“万能の天才”としてのダ・ヴィンチを浮き彫りにしており、多くの読者が驚きと感嘆を抱いています。
一方で、専門的視点を求めすぎる読者からは、作品解釈の不足や学術的解説の物足りなさ、また錬金術など特定の切り口が無視されている点などに不満の声が上がっています。
それでもなお、この書籍はレオナルド・ダ・ヴィンチという歴史上の偉人の全貌を総合的にとらえる入門書、あるいは再入門書として、非常に貴重な情報源であることは間違いありません。権力者に仕えていた政治的背景から、科学研究の通説を何世紀も先取りした洞察まで、人類史に名を刻む芸術家であり探究者であったダ・ヴィンチの足跡を知るには最適の一冊と言えるでしょう。
学術書としてみれば多少記述不足の面もありますが、ダ・ヴィンチを多角的に学びたい方には必読の作品となっています。特に、名画鑑賞の背景知識や、歴史を生きた天才の思考プロセスを追体験したい方にはおすすめしやすい内容でしょう。
レオナルド・ダ・ヴィンチ 下
- ビル・ゲイツが絶賛した決定版。7200枚に及ぶ自筆ノートを手がかりに、ダ・ヴィンチの科学と芸術の巨匠としての顔を鮮やかに描き出す伝記。
- 下巻では「最後の晩餐」や「モナリザ」の秘密、ミケランジェロとの対峙など深層に迫る。没後500年、今こそ解き明かされるダ・ヴィンチの真髄が満載の至高の一冊。
コメント